知らないでは済まされない、ESG経営とSDGs入門

私たちを取り巻く、現在の地球環境

世界気象機関(WMO)によると、2020年の世界の平均気温はコロナで化石燃料の使用が減ったにもかかわらず、産業革命前に比べ1.2℃上昇し、14.9℃と過去最高水準になりました。さらに2021〜2025年のうちの1年で1.5℃高くなる可能性が約40%あり、この確率が時間の経過とともに高まっていると警鐘を鳴らしました。欧州の洪水、米国やロシア、オーストラリアの森林火災、アフリカの干ばつなど世界各地で大規模災害がすでに頻発し、大きな被害が出ています。気候変動への対応、温室効果ガスの削減はコロナ下でも世界各国が真剣に取り組まなければならない待ったなしの最重要課題なのです。

世界の平均気温の変化

世界の投資家も注目するESG経営

日本は温室効果ガスの排出を2030年までに13年度比46%削減し、50年には実質ゼロのカーボンニュートラルを目指す計画です。企業は製品やサービスの企画・設計から部材の調達、製造、輸送、メンテナンスを含むサポート、廃棄、再利用・再資源化まで、すべての工程で温室効果ガスや廃棄物の排出量、エネルギー・水などの使用量の削減に真剣に取り組まなければなりません。そこで注目されるのが環境のEに社会のS、企業統治のGの3つを経営の重要課題に掲げて、それぞれ目標を設定して達成に努力するESG経営です。

企業は気候変動の緩和やごみの削減、生物多様性の確保など環境の課題に取り組み、真の男女平等を目指すジェンダー経営を目指すとともに人権侵害問題に毅然とした態度を示し、従業員や顧客、事業所などがある地域に住む人々の生活を豊かにしていく社会的な使命があります。企業統治はセキュリティなど内部統制を強化し、法令をしっかりと遵守して、資本効率を高めていく必要があります。巨額の年金資産などを運用する投資家はきちんとした持続可能なESG経営をしている企業に着目し、積極的に投資します。ESG経営は企業価値を高めていく最有力の経営手法で、多くの企業が採用し、目標達成に向け長期的な視点で努力しています。

ESG経営

だれ一人取り残さない、持続可能な開発目標(SDGs)

ESGと同様に重視されるのが、国連が貧困や飢餓に終止符を打ち、「世界中のだれ一人取り残すことなく」質の高い教育と性差のないジェンダー平等、健康・福祉、エネルギー 平和・公正、海陸の豊かさなどを享受できる目標を17分野169のターゲットで掲げたSDGs(エスディージーズ、持続可能な開発目標)です。多くの企業がそれぞれの分野の目標達成に向け具体的な行動計画をまとめ公表しており、オービックもサステナビリティ(持続可能な)経営をめざし、ESGとともにSDGsの目標達成に向け日々努力しております。ESGとSDGsは企業のこれからの針路を明確に示し、根幹となる重要な目標です。

SDGs の17分野

SDGs の17分野
出典 : 外務省ホームページ
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/pdf/sdgs_gaiyou_202108.pdf)

オービックのSDGsに関する取り組みはこちらをご覧ください。
https://www.obic.co.jp/company/sustainability_top.html