企業グループの資金を集中的に管理するCMS(Cash Management System)は、グループ全体での資金ロスを削減し、借入金の圧縮、資金運用の拡大を可能にするシステムとして近年注目を集めている。従来は大手企業グループでも一部が採用するだけであったが、最近では中堅企業にも普及が加速している。
いまなぜCMSが注目を浴びているのか。各企業が個別に金融機関と取引する場合は、それぞれに契約や決済の手続き、各種手数料が必要になるだけでなく、事務作業の負担も膨大になる。これに対しCMSは、企業グループ全体の資金をプールして一括管理し、この資金に対してグループ各社が賃借を行う。こうすることでグループ全体の資金繰りが向上し、企業間の振込み決済手数料を支払い相殺することで、手数料などの決済コストを大幅に削減できる。さらに各社が行っていた支払い事務を集中化することで事務管理コストも大幅に削減でき、また支払先企業の名寄せにより手数料も低減できる。
オービックでは、都銀系CMSサービス(例:三菱UFJ銀行「トレジャリーマネージメントサービス」)と「OBIC7会計情報システム」の仕訳連携機能を提供。資金管理・支払業務の効率化と合わせ、グループ経理業務の全体最適化と会計情報の一元管理を可能とし、連結経営を支える情報基盤に貢献している。