情報システムセミナーレポート[2020年 新春] 人事管理 会計の世界史 簿記、決算書、原価計算、予算の誕生

2020年2月6日(木) 東京会場

C51
15:30〜16:30
「儲かる」と「働きがい」を両立させるには、この3つの数字に注目せよ!

田中 靖浩 氏
田中靖浩公認会計士事務所 所長/公認会計士

働き方改革の掛け声が高まるなか、「儲かる」ことと「働きがい」の両立が求められています。この2つを両立させることは簡単ではありませんが、当セミナーは自己資本比率と粗利率、予算の3つの数字で、両立をめざす手法をお伝えします。日頃、詳しく見ている決算書のどの数字に注目すれば、良い会社がつくれるのか?中世のイタリアから始まり英米、そして世界に広がった会計の500年の歴史をユニークな視点で面白くわかりやすく紹介したベストセラー「会計の世界史」の著者が会計の歴史的背景を踏まえて「常識破り」な講義を縦横無尽に展開しました。

自己資本比率、粗利率、予算に注目

会計には3つ分野があります。簿記会計により決算書を「作る」、その決算書から経営状況を「読む」、さらに管理会計やファイナンスに「活かす」、この3つが会計の全体像なのです。本日のセミナーではこの3つが生まれた世界の歴史を紐解きながら、最も注目すべき3つの数字「自己資本比率」「粗利率」「予算」について考えていきましょう。

「数字に強い」とはどういうことか?

中世のイタリアで生まれた簿記会計

中世イタリアのフィレンツェで銀行が設立され、簿記も始まりました。これが会計の始まりです。当時は売掛金を回収しても現金を持ち歩くしかなく常に強盗の危険にさらされていました。こうしたニーズから銀行(banco)が設立され為替手形を発行するようになり、その帳簿システムとして簿記が誕生し、調達と運用をしくみやバランスシートもその当時から存在します。

自己資本比率は高い方が安全性は高いといえますが、それが望ましいとは言えません。金利が低下し経済が縮小すると積極的な投資が減ります。こうした状況から、ルネサンス以降イタリアの経済は停滞し、その後ヨーロッパで台頭したのがオランダです。

カギとなる数字①:自己資本比率

オランダで生まれた株式会社、決算書の発展

オランダは宗教改革で商売人であれば宗派を問わず受け入れ、世界初の株式会社、東インド会社を1602年に設立し、証券市場をつくります。これらは大成功しましたが、盗みの横行(ガバナンス)、香辛料に注力しすぎる売れ筋商品の見誤り(セグメント)、配当しすぎ(ファイナンス)等から衰退し、産業革命の英国にバトンを渡します。しかしオランダは経済活性化には優秀な人材を受け入れる寛容と多様性の確保が重要という教訓を残すとともに、後の会計の発展にも貢献しました。会社は株主のものになり会社の所有と経営を分けることから説明責任が生まれ決算書も発展したのです。

原価計算と予算制度はアメリカで発展

米国では19世紀後半、大陸横断鉄道で各地に都市が誕生すると、生活必需品を量産する製造業が誕生し、分業と標準化、機械化による大量生産を進めていきます。こうしたアメリカ式製造システムの中で、原価計算と効率経営が誕生し、定着していきました。

20世紀に入りシカゴ大学で初めて管理会計の講座を持ち予算制度を教えたのがマッキンゼー・アンド・カンパニーの創設者であるジェームス・マッキンゼーでした。予算によって社内の「ヨコの調整」と「タテの統制」が可能となり、売上予測や利益計画など将来の予測が会計の世界に入ってきました。しかし現在の状況では将来の売上や利益を予測することは難しくなっています。管理会計の誕生から100年、管理会計や予算管理そのものを見直すべき時期にきているのかもしれません。

カギとなる数字③:予算制度

私たちが普段接している会計は歴史とともに変化してきました。私たちも勇気をもって会計を変えていく必要があるのではないでしょうか。と田中氏はメッセージを送った。

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