雑貨・家具小売業の「店舗・本部トータルシステム」導入事例

多品種・少量、改変の頻繁な「インテリアショップ」の在庫管理、「販売データ+スタッフの肌感覚」を活かしたMDを強化。新店舗・本部システムを武器にさらなる店舗拡大を目指す。

既存のPOS、HTなどを活用し、業務効率の大幅改善、経営情報の見える化を実現。

J社では、ブラックボックス化していた手作りの旧「店舗管理システム」を、将来性も考慮して「店舗・本部トータルシステム」に刷新した。
雑貨販売特有のニーズを満たし、同社自慢のスタッフ力をさらに活性化させることに成功した“新システムの核心”に迫ってみよう。

インテリア雑貨ビジネスを支えるスタッフ力

J社では直営主義を貫いている。インテリアショップは、品揃えや店舗の演出が生命線となる。つまり、時代のトレンドや消費マインドの変化を敏感にキャッチできる“肌感覚”が重要視されるのだ。同社は、躍進の最大の原動力に“現場のスタッフ力”を挙げる。商品開発や品揃え、接客には、お客様目線でモノを見る姿勢や数値やデータでは捉えきれない現場スタッフの“肌感覚”が重要だというのだ。同社が直営にこだわる理由がここにある。
また、幅広いファン層に愛されているのも同社の特徴だろう。最近のインテリアショップは、どちらかというと若い女性をイメージターゲットとした所が多いが、同社はあえて対象を絞り込まず、老若男女、幅広い層を想定した品揃え、男性も抵抗なく入れる店舗演出に徹してきた。

信頼できるパートナーを基準に4社競合でオービックを選択

優れたスタッフ力を、さらに活かすためには、情報活用やデータ分析を充実させる必要があった。従来のシステムは、店舗数も少ない時に導入した販売管理主体の自社向けオリジナルシステムで、分析には十分に活用できなかった。そこで同社は、インテリア雑貨・家具販売分野に実績ある4社に絞込み、新情報システムのプレゼンテーションを受けることにした。
システム導入の責任者は検討の経緯を以下のように語ってくれた。

「情報システムは、会社の経営と平行して長期にわたり継続して活用していくものです。そこで、一時の対症療法ではなく、長期にわたり当社の情報システム活用を安心して任せられる“パートナー企業を選ぶ”という視点で各社の提案を検討しました。オービックに決定したのは、同業他社での納入実績があり、営業やSEが、インテリア雑貨・家具の商品管理や分析ニーズに精通し、現場の実務にも驚くほど詳しかったことなどです。既存のPOSレジやHTをそのまま活用できるという提案姿勢も、決め手のひとつになりました」

導入システムの全体図

2ヵ月間のテスト導入により問題点を洗い出し、全店へ導入

打合せ開始から約半年後に1店舗で最初のシステムがテスト導入された。その3ヵ月後には、全店で新システムが本稼動した。システムテストの責任者であったエリアマネージャーは、「2ヵ月間のテスト導入で、SEさんと相談しながら徹底的に膿を出しました。結果的には、このプロセスが有意義だったと思います。日常業務をやりながらの新システムへの移行は、正直大変でしたが、導入後は徐々に店舗の業務が単純化され、作業効率が格段に向上しました。従来はHT(ハンディターミナル)メインの仕組みでしたが、HTでもPCでも使用できるようになり、作業時間も大幅に短縮されました。新人スタッフへのコーチングがスムーズにできるようになったことも私にとっては助かりました」と語ってくれた。

伝票にもバーコードを印刷、現場業務を大幅に改善

バーコードとHTを徹底活用していることも、新システムの大きな特徴だろう。商品はもちろんだが、店舗システムの各種伝票にもバーコードが印刷してある。例えば、発注書にもバーコードがある。納品時には、伝票番号のバーコードをHTでスキャンするだけで、これまで業務負荷の大きかった入荷検品が完了できる。
また、この業界では行われることの多い商品の“店舗間移動”についても、移動伝票にバーコードが印刷されており、移動先店舗では、伝票番号をスキャンするだけで、移動による入荷を確定できる。
棚卸しの記入票にもバーコードが付いている。棚番ごとにアルバイトに手分けして記入し、HTでまとめてスキャンすれば膨大な点数の棚卸し作業も効率化できるという訳だ。このようにバーコードを多用することで、日常業務の効率化、高精度化を実現していることも、大きな特徴といえる。

本部・現場での分析機能が充実、単品分析や店舗別分析も自在に

分析機能の充実も、新システムの課題のひとつだった。単品分析が可能になり、発注精度も大幅に向上し、その結果、在庫ロスの軽減を実現できた。 「本部が欲しい分析と、各店舗が必要とする分析は違うと思います。データ分析は、肌感覚だけでは不可能な的確な判断をサポートしてくれるものですね。以前は、分析はマネージャーから上の管理者と本社だけが行っていたのですが、現在では各店舗の現場レベルで必要な分析を行えるようになり、これは当社の新たな強みになっています」(システム導入責任者談)
エリアはもちろん、店舗の立地別、商品グループ別など、さまざまな切口で分析が可能になった。同社では、店舗のアルバイトスタッフでも、単品分析を見られるようにしている。結果が自分たちで検証できるようになり、どこをどうテコ入れすべきか、次に売場をどう変えていこうといった議論が、アルバイトを含む現場担当者レベルで活発に行われるようになった。スタッフ力が自慢と言い切る同社の強みがここにある。
「単品の動きだけでなく、イベントごとにアイテムをグループ化し、その売上動向を追いかける、といった分析も現場で行っています。その際、便利なのが、データのチェックや加工が使い慣れたExcelで自由にできることです。この機能は、他社の提案にはなかったのですが、このシステムにして本当に良かったと思います」(エリアマネージャー談)

情報分析システム(DWH)の概要

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