N社の取り扱う化学薬品は、在庫を持たず、顧客からの受注を即メーカーに発注し、メーカーから顧客へ直送されるという形態をとっている。化学薬品以外にもプラント設備などを取り扱っており、決済条件も商習慣も異なる4部門からなる事業部が存在する。通常の商社機能とは異なる独自のビジネスモデルを考慮し、同社では2世代にわたり手組みによる自社オリジナルの基幹情報システムを構築し使用してきた。
しかし、手作業のやり方を全てシステム機能に盛り込もうとするあまり、現実には使わない機能までシステム化され、重くて使い勝手が悪く、またトラブルが頻発し、SEサポートも属人的になるため保守性も悪いといった問題を抱えていた。さらに、バージョンアップのたびにかかるコストも大きな負担となっていた。そこでこれらを解決する手段として、パッケージシステムへ移行し、課題を一挙に解決した。