オフコン基盤の分散システムからOBIC7による全社リアルタイムネットワークへ、情報力を大幅強化。
大阪本社をはじめ全国に5拠点を構え、工業薬品や化学品の製造販売を行うK社では、4世代に渡り使ってきた「オフコンをベースにした分散システム」から、新世代の国産ERPであるOBIC7による全社リアルタイムネットワークシステムに移行した。大きな特長は、OBIC7販売管理システムの基本システムをできる限り活かし、大幅なカスタマイズをせずに化学品業界特有の販売管理業務に対応できていることである。その結果、システム開発の時間とコストを大幅にカットすることができた。同社の成功の理由を探ってみよう。
K社では20年前に情報システム担当部長の強いリーダーシップにより某メインフレームメーカのシステムからオービックへの切替を成功させた。以来、オリジナル開発の販売システムとパッケージの会計・給与システムからなるオフコンによる拠点分散システムは、同社の業務革新と発展におおいに貢献してきたが、企業経営を取り巻く環境の変化や、ますます高度化する顧客ニーズへの対応が急務となった。
これらに対応すべく、情報システムを統合型ERP「OBIC7」に移行するとともに、ブロードバンドを活用した全社リアルタイムネットワークを構築することにした。
新システムは、OBIC7販売情報システム化学品卸業向けテンプレートをべースに、従来からの課題を全てパッケージの標準機能で対応。さらに会計との入金連携、販売・会計・給与を全てOBIC7で統一することで、経営管理基幹業務をシームレスに連携、経営管理情報をタイムリーに共有できる。さらに汎用検索ツールInfoSearchを活用し、社内での非定型な資料作成も可能になった。
各拠点にサーバを設置し、バッチオンラインで定期的にデータを収集する「バッチオンラインシステム」から、ブロードバンドネットワークを活用した「リアルタイムネットワークシステム」へ機能を強化。重複処理の解消と、全社情報のリアルタイムな共有を低コストで実現した。
さらに、グループウェアNotesにより全国の拠点間のコミュニケーションと、基幹業務以外の非定形な情報共有も可能となった。これにより、営業マンは、外出先からでも、いつでもどこからでも、必要な情報にアクセス自在になった。この全社集中型のネットワークは、営業活動のサポートだけでなく、企画提案力の向上と、顧客サービスの強化にもつながっている。