情報システムセミナーレポート[2019年 夏] ERP 人生100年時代!高齢社会で求められる金融サービスとは?

2019年6月13日(木) 東京会場

C32
13:00〜14:30
人生100年時代!高齢社会で求められる金融サービスとは?

高橋 克英 氏
株式会社マリブジャパン代表取締役

金融機関、特に銀行に属する参加者に向けて、シニア向け資産運用、リバースモーゲージ、有料の見守りサービスなど、高齢者が安心して活用できる、金融サービスの多彩な事例をご紹介。今後の少子高齢化社会で求められる金融サービスのあり方について解説しました。

高齢社会で求められる金融サービス

ますます少子高齢化が進む日本において、どのような取り組みが必要なのか。どのような金融サービスが求められるのか。メインテーマを語る前に、前提として取り組む姿勢とポイントを高橋氏は示します。

その1つ目は、できることとできないことを見極めること。「自前でできないことは、外部に頼りましょう。システム会社であったり、コンサルティング会社であったり、弁護士や税理士であったり」。

2つ目は、そのサービスがコストセンターかプロフィットセンターかを見極めること。すでに多くの金融機関が、高齢者向けのサービスを提供しています。例えば、「運転免許自主返納応援定期」「年齢優遇定期預金」「セカンドライフ応援ローン」「退職金運用向け金利優遇サービス」など。しかし、これらは金利優遇でありコストセンターです。

「コストセンターを減らし、プロフィットセンターになる収益事業を考えなければなりません」(高橋氏)。

2つのシニア・富裕層ビジネス

銀行の強み

では、収益事業とは何でしょうか。銀行において収益になる事業は「金融商品サービス」と「不動産関係ローン」の2つに絞られます。特に、不動産関係ローンは「アパートローン」「不動産投資ローン」「不動産担保ローン」「リバースモーゲージ」です。

ここで高橋氏は、少子高齢化社会において銀行には4つのアドバンテージがあると強調します。それは「市場を独占していること」「盤石な顧客層を抱えていること」「シニア富裕層を顧客として持っていること」「店頭での対面販売をしていること」です。

「デジタル化が進み、皆さんがスマートフォンで決済しても、銀行にはこうした確実な強みがあることをご理解ください。これらの強みは、銀行の存在意義そのものです」と高橋氏は訴えました。

銀行の4つのアドバンテージ

デジタルイノベーションの活用

デジタル化が進展する中、銀行店舗のイメージが大きく変わろうとしています。従来のフルバンキング店舗や法人店舗が、ダウンサイジング、店舗削減・人員削減により、軽量型店舗、共同店舗、空中店舗になろうとしています。
「金融取引がスマートフォンに置き換わるのは避けがたい流れです。コンビニATMやキャッシュレス化が拡大し、究極的には、メガバンクは1〜10店舗、地銀は本店だけに集約されるのではないかと予想します」(高橋氏)。

残ったメガ店舗には、フルバンキング機能に加え、保険代理店、証券子会社、コンサルティング子会社が同居する形態になるでしょう。例えば、みずほフィナンシャルグループでは100拠点の店舗削減、全拠点デジタル化、銀信証共同店舗化を打ち出しています。地方銀行では過疎化に対応し、移動店舗車を導入しています。
「店舗を残すのであれば都市部の納骨堂やセレモニーホールに、相続ラウンジや貸金庫などを併用することも考えられます」(高橋氏)。

シニア・富裕層向けサービス

高橋氏の講演は、具体的な金融サービスに移ります。

シニア・富裕層向け資産運用

銀行のビジネスモデルは大きな転換時期を迎え、法人貸し出しから富裕層資産運用(短期)と資産形成層資産運用(中長期)にダウンサイジングしていきます。また、地主・企業オーナー・医師中心であったこれまで顧客層が、不動産オーナー・相続人・大企業会社員・公務員・退職者へとターゲットが広がります。例えば、証券会社では「高齢顧客対応専門職」を全店配置していますが、この施策ではファミリー化(子や孫まで口座開設ができたか)がポイントとなります。

リバースモーゲージ

自宅を担保にしたローンビジネスのことです。高橋氏は、地域金融機関などの、先進的な取り組み事例を紹介しました。

セカンドハウスローン

ラグジュアリーホテルがある地域には、セカンドハウスニーズがあります。金融機関でもシニア向け移住者ローン、セカンドハウスローンを展開しており、その成功例を紹介しました。

不動産投資ローン

アパートローン、資産形成ローン、資産管理会社向けローン、非住居系ローン、大型フリーローンなどを展開し、事業を拡大している金融機関もあります。「課題は残っていますが、ニーズのある魅力的なサービスです」と高橋氏は紹介します。

シニアの見守りサービス

日本郵政が「郵便局のみまもりサービス」を2017年から展開し、注目を集めました。みまもり訪問サービス、みまもりでんわサービス、駆けつけサービスがあります。その他の金融機関でも、金融サービスと組み合わせた総合的な安心サポートサービスへの取り組みが見られます。

講演の最後に、高橋氏は「人生100年時代は新たな収益のチャンスです。果敢に決断してください。決断できる金融機関には、明るい未来が待っています」と会場に呼びかけ、講演を締めくくりました。

オービックの金融ソリューション

高橋氏の講演を受け、オービック担当者が登壇。高齢化社会で求められる金融サービスに対して、豊富で柔軟なソリューションで支援できることを強調し、シニア向けローン、不動産信託/投資法人、相続統合支援の各種ソリューションの概要を紹介。また、併設している「シニア・富裕層向け金融サービス ソリューション展示会」で実演デモも行いました。

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